ラ ム レ ー ズ ン

前 だ け 向 い て ろ 

拍手は心からしたい主義

10時から12時まで2時間

勉強会という名の

お話を聴く機会があったのが今日のこと

 

これまで

何度かこういう会に出席してきた

仕事絡みで、学んで来なさいと言われて

旅同然で出張に出たこともあった

 

ある分野で結果を出しているという人

キャリアを積んで成功しているという人

世の中に影響力を与えていると言われている人

 

私はこういう講演やセミナーと称した場で聴く誰かの話で

一度も、心から感動したことがない

 

今日の話もそうだった

メモをとろうと持っていったペンに触れることがなかった

 

リモートで眺める画面に映るその女性は

私より20程は歳上で見るからに頭の回転が速く

脳内ですぐに言語変換が出来そうな人だった

 

女性であることを理由に仕事を断ったことがない

 

仕事をしていく上で

男であること女であることを意識したことがない

 

女性である限り、女性であることを忘れずにいる

髪を振り乱したような姿で働くようなことはしない

 

キャリアアップを望まない人は

そこから先に行った人でないと見えない世界を

目にする経験を自ら潰しているのと同じ

 

上に行きたいと思えない、思わない人の

成長はもうそこでストップ、もったいない

 

現状維持という状態は何も産み出さない

 

自分が仕事に全身全霊を捧げられたのは

理解してくれる夫がいてくれたから

実の母が子育てを引き受けてくれたから

その大先輩は軽妙な関西弁で語り続けた

 

夫とは単身赴任で東京と大阪でほぼずっと生活圏が離れていて

実のお母さんは子どもたちの手が離れるのと

ほぼ時を同じくして病気が見つかり亡くなってしまったそう

慌ただしい見送りののち

次は主人のお母さん(地方でひとり暮らし)を大事にしようという思いに達し

夫婦の話し合いの結果、大阪に呼び寄せたという

 

一緒に住むんだ

と私が思った矢先

 

義母の為に、マンションを購入した、と

なるほどそう来たか、と思った

その後義母の具合が悪くなり、と続いたので

今度こそ一緒に住むんだ、と思ったところ

 

最新の設備が揃った介護施設に入居してもらった

綺麗だし、義母も不安なく過ごせて

きっと満足だと思う

自分も満足しているし、不安なく働ける

とキラキラした笑顔で重ねながら

キャリアアップの重要性を繰り返し話し続けた

 

途中で、もう眠ってしまいたくなるくらい

華々しい肩書きを持つその女性の魅力が

私には少しも感じられなかった

 

専業主婦なんかになってたら私、

子どもの可能性も子ども自身も潰してましたわ

笑いながらそう口にされて

え、と思った

なんか、って何だろう

 

確かにキャリアを積み重ねることは

並大抵のことではない

苦労も葛藤も多かっただろうと思う

 

だからこそもっと言葉を選んでほしかった

でも、普段からそう思っているから

ぱっとそういう表現が出るんよね

そういうものだ、ひとが瞬時に選ぶ言葉は

 

拍手は一応したけれど

偽物の音の出ない拍手

 

びっくりしたのは

講演の最後の一礼をする時に

もう既に、足元に置いていた鞄と

机上に置かれたミネラルウォーターを

持っていたこと

 

早く大阪に帰らないとならないのだろう

それは勿論わかるけれど

そこに私は心から驚いた

 

12時、会議室を整えて自分の席に戻った

 

専業主婦で家を整え

私たち3きょうだいを大事に育ててくれた母さんが

いつものように今朝も早くから握ってくれた

おにぎりを机で食べた

水筒に入れていつも飲んでいる

あたたかい無糖のチャイといっしょに

 

今日の具は、ひじきと昆布の発芽玄米おにぎり

私のパワーフードだ

 

 

今日もおにぎりありがとう

勉強会の話、帰ってからするけん

いつものようにLINEを開いてmessageを送った

 

手嶌葵さんをよく聴いている今日このごろ

 

人生は点数でも評価でもない

 

それぞれにささやかに守るものがあれば

少なくとも私はそれがいい