ラ ム レ ー ズ ン

前 だ け 向 い て ろ 

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

見渡す限り

しんしんと、また積もった 雪は静けさを連れてくる 朝起きた時に明るいのもいい 長野に住む妹は寒い寒い台所で あたたかいきな粉のクッキーを焼いたと言って 写真を送ってくれた 猫たちは体温をわけあいながら 折り重なるようにして眠っている ここ数日の話 …

見えないけれど見えるもの

臨時休校になって静かな2日間だった キャンセルしたけれど連絡がうまく届いていなかったみたいで パンがごっそり届いてしまった ケースが雪をかぶっていた 一生懸命届けてくれた 寮にいる生徒たちに 買いに来てもらうようにお知らせしてもらった お昼前に購…

別れました

ico さん、私、別れました 仲のいい女子生徒からついさっき連絡があった 2年の密度はふたりにしかわからない 誰にも語れない、触れない、 他人が考えを巡らせたところで想像でしかない でも、私は彼のことを話すときに 彼女の目の中に咲く花のようなやさしさ…

粉雪は世代を超えて

休み時間、ある生徒が歌う粉雪が 事務室まで聴こえてくる 粉雪、毎年聴きたくなる名曲 朝、ある女の子と話す 私はパンの検品をしながら 彼女はトレイにきれいに並べてくれる お手伝いをしてくれる子がいてありがたい 私、恋して爆走中です、と打ち明けられた…

ヘッドホン買ったから行けへん

金曜日は男の子がお昼休みが終わってすぐ部活に行くので女の子デー いつものように、金曜日を待ちわびていた仲良しのいつもの女の子2人と話していた 彼女たちの名前はカシュとライミ(仮名) ライミは、お弁当だけでは足りず 昨日お母さんが買ってきてくれ…

あなたはそうなんだね、私は

そろそろ友達の誕生日なんですけど、何をプレゼントしたらいいと思いますか? 同僚(だいぶ年下の女性)に尋ねられ 自分なりに考えて 本はどう?と言ってみた 本って、私も読む習慣がないし、あっちも読むかわからないし、この本読んでみてって押し付けにならな…

背番号2

2年生のエイタ(仮名)が、icoちゃんに渡すの忘れてた!ごめんと言って手渡してくれたのは 12月に自由登校を迎えてお別れした3年生トナカイ(仮名)からの手紙だった 最終日停電なって終業式なくなって渡せへんかったから、って エイタありがとう、と言って 自分…

17歳の君たちへ

誕生日のリストを作っている 今日は仲良しのコウタ(仮名)の17歳の誕生日だった この前、当日に渡せなかったケンタ(仮名)にも 私からのプレゼントは みんなの中でも定番化しているクッキー 誰にでもあげられるほど私は女神じゃないけど 打ち解けたな、何かが…

ひとが書く文字

帰宅して、テーブルの上に置かれていたのは 大学時代の旧友から届いた手紙だった 英語の教員である友人は 私が高校で働くと聞いたとき 自分のことのように喜んでくれた 手紙が本当に大好き 上手、下手ではなくて その人の表情が滲み出るから 紙の上で踊る字…

曇り空、カセットテープ

2日間の休みが終わろうとしている 冬がとにかく苦手で この地方特有のどんよりとした鉛色の空ばかり見ていると 気持ちがどんどん低空飛行 青空に会いたいなと思う ただそれだけのことがこんなに難しいなんて 日照時間が多いところに移り住みたくなる 映画を…

初空月

我が家が中華飯店になった日の食卓 新学期が始まって最初の1週間が過ぎていった 早いもので入学のしおりの校正が本年度も始まった 全教職員で回覧し、表現方法や記載事項について 徹底的に作り込まれる恐怖のしおり 事務に戻ってきた時には付箋がたくさん付…

冬苺

私には、見守っている子(ケンタ:仮名)がいる 理由は、指導者との些細な意見の食い違いだったそう 一定期間練習に参加するな、そう言われて ケンタはそれからずっと掃除をしていた 放課後になって部活が始まると 練習着を着て溝やごみ捨て場を綺麗にしている姿をよ…

冬萌

始業式、生徒たちと再会 みんな故郷から無事に帰ってきた 3年生はいないけど、それでもパンはきれいに完売した あけましておめでとうございます! と言って来てくれた子、いつまでもその初々しさを見せておくれ、無理ってわかっているけど 好きな人と元日から…

長野旅 後編

後半は、家でゆっくり過ごした 新幹線の時間を1本遅らせるか迷ったけれど 時間にかなり余裕を持っておきたいから やっぱり予定通りの新幹線にした 妹の長野での暮らしはすっかり板についていて お気に入りの図書館もあったり 暮らしやすい町をぐるぐる案内し…

長野旅 中編

ずっと行ってみたかったお店へ妹が連れていってくれた 写真は、駐車場から撮った山並み 親子のように連なる山々が勇ましい 何より力強くて青い空に映えていた 何も遮るものがない田園風景にほっとする 田園風景に慣れ親しみ、長野でもその写真を撮るなんて面…

長野旅 前編

ひと月が経ってしまったけれど、先月出掛けた長野の旅のこと、忘れずに書いておきたい 飛行機に乗って羽田に降り立ち 人でごった返す東京駅を足早に通過し乗り込んだ新幹線で いざ妹が暮らす長野へと向かう 途中から牧歌的な光景が広がりはじめ 携帯も置いて…

冬椿

昨日、生徒たちが故郷から帰ってきた 昼過ぎから、県外ナンバーの車が次々とやってきて 名残惜しそうにお話したり、写真を撮ったり、我が子を抱き締めたりする様子が窓の向こうに見える それを見ていると私も泣きそうになった 年末年始、しっかり甘えたかな マルコ…

rabbit、新年に跳ぶ

最後の休みの日は、花園ラグビーを見て、箱根駅伝を見て、それから妹と電話で小一時間話した お腹と腕が筋肉痛なのは、元日から身体を鍛えることを再開したから 筋肉痛が来ること自体がとても嬉しい 身体は応えてくれるから 自分の内なる声を聞いて、本当はど…

光のもとにみんな集まる

ひさしぶりに太陽の日射しが降り注いだ たったの30分位だったけれど それまで私にくっついて丸くなっていた猫たちは 小走りでこのサンルームに急いだ まるで春のように手足を伸ばして暖かさを全身に取り込む様子がまた可愛いよ みんな光を待ちながら暮らしてるん…

2023年と一緒に歩いていく

新しい年が始まった 朝起きるとお腹が空いていた 2023年1月1日の朝はご飯とお味噌汁で始まった いつも通りが安心する 今年も霜焼けが出来てしまった 寒いから仕方がないか 初詣の習慣もないから、何処へも行かない のんびりした気持ちで友人に手紙を書く 今…