ヘアドネーションを目標としていたけれど、毛先の傷みが気になりはじめて、どれだけケアをしても改善はないので切ることにした。
仕事始めまでに切りたかった。年末は美容院も混むので、年越しはロングヘアで。
今日、勇んで出掛けたのは4年ぶりに訪ねた遠方の美容院。遠いから、という言い訳で近場の馴染みの美容院に通っていた。
思った。このひとはすごいと。
美容師なるもの、というかプロフェッショナルこうあるもの、という姿を見せられた。
色味はかぎりなくダークなブラウンで、少しブルーが入っている。ぱっと見た感じは黒に見えるけれど、深みの中に透けた感覚のある色、ということで念入りに調合してくださった。
よくある場をもたせるような話もなく、ずっと髪の話をしていた。
前髪を切りたい、と言って、まだ伸ばしましょう。と返されたのもはじめての経験だった。
機能面で言えば、今の前髪はicoさんの好みよりもすこし長いことはわかります、でもデザイン面から言うと、もうすこし伸ばして、軽く流して、こういうふうにサイドに繋がると、、、どうですか?と鏡ごしに『見せて』くれた。
前髪はミリ単位でそのひとの印象を左右します。
icoさんのよさを引き出せるのは、もうすこし長い前髪だと僕は思います。
言葉だけではなく、実際に『見せる』ことで相手は深く納得し、この人の言葉にはこんな裏付けがあるのか、と理解できる。
自分のことは、実は自分ではよくわからない。
だからこそ多方面のプロに教えてもらえばいいんだ。
心から納得し、前髪伸ばします。と答えた。
月曜日から仕事。
いい仕事をしたい。
15センチ、約1年分の髪の毛にさよならとありがとうを。