部屋を真っ暗にしていても、月明りがあるだけでこんなに明るい。
寝っ転がっているベッドから写真を撮ってみたらもっともっと小さくなってしまった。
もっときれいなのにな。
よく話す職場の同僚のウッドさん(仮名・MEN)の話。
ウッドさんとわたしの机は背中合わせに並んでいて、話すときはお互いに振り向く必要があるのだけど、振り向いてまで話せる同僚ができたことがわたしには嬉しい。
ウッドさんは、わたしのふたつ下で腰が低すぎるくらい低くて、昼休みには、お弁当のほかに必ずといっていいくらいラーメンを一緒に食べている。
世の中にはこんなにたくさんの種類のラーメンがあるのか、とウッドさんのお昼ごはんを見るたびにそう教えてもらう。
虎に翼がはじまる前になると、始まりますよ、icoさん、と言ってくれる。
わたしがこの半年間、来る日も来る日も虎に翼を真剣に見ていることを知っているからか、15分間は決して話しかけてこない。自分の世界に入ることの没入感を大切にしてくれるひとなのだ。
ウッドさんはけっこう色んなことに後ろ向きだけど仕事はとても出来て、ひとが変わったようになる。
ウッドさんは、わたしの着ている服や髪型、雰囲気などをよく褒めてくれる。
その褒め方の表現のたのしさが面白くて、気に入っている。
数日前、いつものようにぼんやりと楽しく話しているとき、ウッドさんはわたしに「icoさんて洗剤みたいですよね」と言ってきて、え?洗剤?と返すと、どうやら衣類用の洗剤らしい。
どういうこと、と笑っていると
「雰囲気が花みたいというか、洗剤のパッケージって花がたくさん咲いとるじゃないですか、明るい色の。そういう感じです。」
と言われて、わたしはとてもとても嬉しくなったのです。