ラ ム レ ー ズ ン

前 だ け 向 い て ろ 

森のグラタン

火曜日の朝、いつまでも寒い朝に耐えながらベッドから抜け出る

モカタートルネックにモスグリーンのスカートで決まり、春っぽくない色だけど冬みたいな1日になりそうだし冬名残ということにしよう

はじめてのケースに立ち会いつつも、これからの自分のためにmemoを取りつつ対処できてよかった

お昼は味噌汁に生姜をたっぷり入れて、背中越しに流れるテレビでブギウギが終わろうとしている気配を感じながら持ってきた前日の朝刊を読む昼休み

午後はそれほど忙しくもなく、ちょっと時間の流れが遅い

異動する職員さんからケーキをいただく機会が多くて毎日のように白いボックスが職場に現れる、みんな、わー!と言ってその場で食べるんだけどクリームが苦手でケーキを食べる習慣がない私はいつもひっそり冷蔵庫に入れて母に持って帰る

今日はチョコレートクリームが舞い踊るケーキだった、昨日はプリンアラモード、どれもクリーム無しには成立しない甘さで出来ている

帰り際、上司がたくさん郵便物を用意していて、雨の中郵便局に行くのが憂鬱だと話す声が聞こえた

返品する靴を送りに行く用事があったから、私がお預かりしますよ、と声をかけると渡りに船!ありがとう!と喜んでもらえた

郵便物とケーキを手に傘をさして車まで歩くのは大変だったけど無事に濡らさずにすんで郵便局へ、どちらも済ませて帰る時にムーミンのメモスタンドと目が合ったけど30秒くらい悩んでやめておいた

靴は自分のサイズの24.5cmで気に入った色だったけど大きくて、詰めものをしてインソールを入れても無理だったから諦めて返品した、残念だけど仕方ない

帰ると、この前手紙を書いた大学時代からの友人から手紙が届いていて嬉しくて台所で3回読み直した

伊勢でまた会いたい

長芋とブロッコリーとチキンのグラタンをいただきながら雨音を聴く、明日は何てことなかったみたいに晴れるって、と言いながら

そして日付は変わり晴れる予定の水曜日のあさ、ベッドから抜け出る時間だよ

 

月曜日はベッドに沈む

朝ごはんの納豆に梅を入れて食べたら今週を乗り切れそうな気がした、そんな月曜日

すばやくゴミを纏めながら目醒めていく、月曜日と木曜日の可燃ゴミの前の日には出せるものがないかを考える

何年履いたか分からないショートブーツを手放すことにした、もう冬も終わるからと

革の部分に裂け目が入ってきてもううつくしくない、このブーツをデニムやショートパンツ、古着のスカートに合わせて歩いたことを思い出す、たくさんありがとう

靴は消耗品だけどなかなか気に入ったものには出逢えない、だから出逢えたときは同じものを2足揃えたくなる

週はじめ、5分家を遅く出ることにした

8時30分からの始業なのに、8時には席についていることが自分の中で違和感を感じるようになってきた

自分で稼ぐお金と時間との関係について考えたとき、お金が発生しない30分前からの仕事開始はやっぱり早い、と思った

5分✕月火水木金、これからの私には1週間の中にあたらしい30分が生まれる

日中、集中して働いたらあっという間にお昼になって味噌汁を飲む

午後、少しトーンダウンしてきた頃にひさしぶりに炭酸が飲みたくなって、小銭入れに手を伸ばしたところでぐんと忙しくなってリアルゴールドは遠くなっていった

ネパールのかたと生まれてはじめてお話をして、はじめて目の前でネパール語を書かれるのを見て感動した、日本は素晴らしい国ですと言われたけどそうかなあ、と思った

あなたの目の輝きの方が素晴らしいです、と日本語が混じった下手な英語で伝えた

出口でもう一度私を振り返って手を合わせてくれた、姿が見えなくなるまでひとを見送る習慣は長く持っているけど、2度目に振り返ってくれるひとは多くないからとても心に染みた

雨が降るなか、仕事の届けものをして回り道、はじめて訪ねた場所で立て続けにつめたい対応をされて心が固くなる、冬の終わりに降る雨と同じくらい

ドラッグストアで、トイレットペーパー2ロールと猫のごはん(着色料も香料も入っていないお気に入り)と甘酒を買って、小銭入れを軽くしてからようやく帰宅、[食器用洗剤]をメモに書いていたのにメモを見ていなくて買い忘れ

しめじと小松菜と油あげの煮物をいただきながら母と1日を振り返った、インターネットも全部実名にすれば、好き勝手なことを書き散らしてひとを追い詰める人間が減るよね、という話をした

いつまで降るん?という雨は強さを増して、気づけばもう火曜日の朝

珍しく、ベッドに横になってすぐに眠れて4時間半私には上出来すぎる睡眠時間だった

大好きなYUKIちゃんの写真を貼った2023年のノートをなんとなく開いてみた、日記でもなんでもないけど好きな人の年間予定表が貼ってある、これは可燃ゴミの日でも捨てられないよ

1993

日曜日が更けていく、今日も太陽には会えなかった

朝、支払いもののために近所のコンビニまで行ったら私しか客がいなかったから、ゆっくり店内を見て回った

あんまんは、やっぱり無くてピザまんならあったけど、ピザまんはあんまんの不在を埋められないと思って買わなかった

結局、国産大豆の納豆を手にとってレジに行ったら優しい店員さんは今日も、お箸をおつけしましょうか?と聞いてくれたけどありがとうございます、家で食べますと答えた

車に戻って、家でも割り箸で食べるひともいるから、私の答え方って変なのかなと少し考えたけどまあいいやと思って帰った

最近、ほとんどのことがまあいいやと思ってしまって、深いところまで色んなことを考えられない

するべきこと、猫のトイレを洗うこと、を済ませてゆっくり食べる朝ごはんは、昨日のメインの肉豆腐に蒸したさつまいもとブロッコリー、野菜の味噌汁、目玉焼きに納豆

ブロッコリーって食べる森みたい、何の味付けもせずに味噌汁に入れながらゆっくり食べたらお腹がいっぱいになっていった

目玉焼きには少しケチャップをかけて、ケチャップのブームが続いている

何もしないと決めている日曜日、雨で肌寒いし、猫の食器を洗ってまた10時頃ベッドに戻ったらあっという間に眠っていて気づけば12時だった

14時ころまでゆっくりして温かい甘酒を飲む、冷たいものが食べられない身体だ

母と、テレビを見ていても人間が企画したものに感動することがなくなったよねという話をしながら生姜紅茶を飲む湯上がり、乾いた感情は、心が疲れている証

42という年齢で更年期もあるんだろうな、そしてコロナのあとから手に持ったものが落ちることが増えてきて更に力がなくなったのを感じる

肩甲骨を動かすことと、お尻と足のトレーニングだけは体力を維持するためにずっと続けているけどもう少しして春になったら時間をとって歩きたいな、夏頃には走れるように

今日嬉しかったこと

1993年に発売されたオードリーの写真集、もう絶版でずっとずっと何年も探していた

このたび、佐賀の古本屋さんに在庫を見つけてついに届いた、1時間くらいずっと眺めてる

pouch

三部作すべて見てくださったあなたにありがとう

最後は、ポーチ

この猫はもう空の上にいる愛猫に似ているから生地屋さんで出逢った時はとても嬉しかった

手鏡は大学生の頃に確か東京のどこかで買ったもの、もうこれしか使えないほどに好き

ティッシュ入れとカード入れお揃いだねと、気付いてくれたひとがいたら嬉しい

そう、紙ものも来月から値上げだというから少しストック分を買っておかないと、何もかも値上げで、仕方ないとはいえどもやっぱり値下げか現状維持が消費者にはありがたい

持ち運ぶ唯一のメイク道具はリップクリームと口紅、それぞれケースに入れて保護する

唇の乾燥を防ぐことと、健康的な色づきは自分の表情の中でいちばん大事にしたい要素

最後にバニラエッセンス、これは私の香水、もう高校生の時からだから何年? 26、7年もう身体に染み込んでいる大好きな薫り

いつか生徒が笑ってた、icoらしい香水やなって

布の小物たちはすべて母のハンドメイド

wallet

昔から雑誌でよくあった鞄の中身見せてくださいという特集を眺めるのがとても好きだった

夕方の鞄の中身に続いて、お財布を入れているポーチも記録

鞄の中にそのまま財布を入れるのが何となく心許なくて、と話す私に母が作ってくれたポーチをずっと愛用している

赤い財布は職人さんの手作り、ずきゅんと一目惚れしたもので今年で使い始めて10年目になる、出来れば一生涯使いたいくらい愛用していて数枚のお札と身分証明の諸々が入っている

中央の花のカード入れの中にはWAONと診察券を入れている、ポイントカードは管理が面倒なのと、数も増えるし持たないことにしている

右の小銭入れは500円と100円と50円用

左の小銭入れは10円と5円と1円用と、まだまだ現金主義

どれも母の手作りで、月に一度洗濯して綺麗に使う

鮮やかな色彩の楽しくなれる持ち物と生きている

belongings

新年度を前に、鞄の中身を全部出して綺麗にした

少し記録、鞄とスカーフは大学時代に古着屋さんでそれぞれ出逢ったものでもう20年は使っている大のお気に入り、自立するキャメル色、スカーフはきっとどこか見知らぬ海の向こうの国から来たもの

猫柄のポーチとリサラーソンのポーチ、ペンケースは母の手作りでこれも5、6年選手、ペンケースに付いているなまはげのチャームは秋田の友人が贈ってくれたもので、とっても可愛い

金銭の記録はこづかい帳に、少ない予定を書くのは赤い手帖に

最近少しずつ読んでいる文庫本はこれまた20年前の出版、外側ではなく声や感情や目線を磨きましょう、という鴻上さんの著書

石井ゆかりさんの獅子座の本は毎日捲って今日がどんな日か確認している、好きな人には魚座の本を贈った

ちょっとした買い物をした時のエコバッグも猫柄、大きいものは車に載せている

寒がりなので手首に巻く巻きものと、赤い手袋も忘れずに

荷物は少ないのかな?多いのかな

2024.03.23

クロネコ付きの試し撮りと、本番と

冬が終わるときの

やるべきことは全部やった金曜日は忙しく慌ただしく過ぎていった

お昼ごはんは、お吸い物の中に温めた絹豆腐を沈めて机で食べた、ただそれだけなのに美味しくて最近気に入っている

木綿豆腐と絹豆腐、どちらもそれぞれに美味しくて栄養価は木綿の方が高いみたいだけど絹の軽やかさも気に入っている

隣の机の同僚の女の子はすき家の牛丼、その隣の上司も同じく

甘辛く煮詰められたお肉のいい薫りが漂うそんな中で真っ白な豆腐をただ食べるそんな正午過ぎ

新しいメンバー5人が加わって始まる朝だった

ひとりひとりの挨拶に大きな拍手が巻き起こる、拍手されることって人生に何回あるのかなと思う、どちらかというと自分ではない誰かにすることの方が多い

少し残業をしてから、スーパーに立ち寄ってかぼちゃと納豆、母が好きなおはぎを買った

お店の出入口で地元が同じ同級生のある女の子に会った

ひさしぶり、のひの字が私の口から出ようとした瞬間、嫌々視線を反らす彼女に週末の仕事帰りで疲れを極めた気持ちが大きく更にぐらついた

遠い昔中学生の3年間、私はほぼ一人きりで、休み時間は職員室で先生と話して過ごしていた

グループ分けがあれば溢れたし、楽しいはずの行事もほとんど覚えていないくらい何の思い出もない

忙しい先生に気を遣わせないように、隣に椅子を置いて昼休みは本を読んだりぼうっとしていた

先生は、本もいいけど私の話も聞いて、と恋人と喧嘩したりデートしたりした話をしてくれて、時には恋愛相談までされていた

決して口を割らない中学生の私を思いやってたくさん自分の話をしてくれていたんだと思う

先生達いわゆる大人とする、自分の周りの子たちと全然違う会話と、放課後のチャイムが日々の楽しみだった

今日出逢った彼女は、私を苛めていた子の一人だった

いじめっていう言葉が正しいのかわからないけど、それに似合う言葉が他に見つからないからなんとなく

長い時間が経ったものの、彼女に、言えはしなかったけど、ひさしぶり!と言おうとすることが出来た自分に今夜はokを出した

俺はお前を全肯定、好きな人がいつも言ってくれた言葉が心に響く夜は、金曜日を精いっぱいやったからそれでいいってことにして、窓を開けてつめたい風を浴びながら週末の嬉しさを感じている