前回の日記に、おかえり!という気持ちが溢れたmessageをくださったみなさん。
そして、読んでくださって〈帰って来たんだな〉と思ってくださったみなさんへ。
改めて、ただいま帰りました。
ひとつずつに言葉を返すことが出来なくてごめんなさい。
もう少し力がみなぎってきたら、少しずつお返事していこうと思っています。
本当にありがとうございます。
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退寮まで、あと36日になった。
土日を抜かして学校がある日を数えたカウントダウンは、なんともきりの悪いあと48日という数字からはじまった。使用済みのコピー用紙の裏側にクレヨンで数字を書いて、毎日写真にのこしている。
iちゃんこの写真送って、と言われるけどこれは退寮の日にちょっとしたサプライズを考えているからその時までは送れんのよ、と何度も繰り返してあの子たちに伝えている。
続々と入試が始まり、続々と合格者が生まれている。
去年は数えるほどだったおめでとう!も
今年は数え切れなくて、2年目を迎えたことを実感する。
色んないざこざがあってからは学校で面接練習をしたり、志望理由書や事前課題や小論文を一緒に考えるために話をしたりするのはやめにした。
LINEは便利なもの。
LINEを使って、生徒たちは自分の思いを伝えてくれた。それを読んで、それぞれの子の思いを時には電話で聞いて、文章を繋いだ。
もはや、事務だからとどうこう言われるのはどうでもよくって、受験生なのにあまりにも教員に蔑ろにされている子たちが多いことに哀しくなった。
面接も、誰にも見てもらえないまま不安を抱えて旅立った子がいた。
時間がないからと言って添削を後回しにされて、どうしようって数日前に下書きを見せてきた子も。
進路指導って、何なんだろうか。
他にも、封筒の書き方、書留と簡易書留と速達の意味。
分からないなら、教えてやらなきゃ。
ここは、この学校の寮が家の子たちが大半。
親代わりになれるのは教職員だけ。
出願前、昼休みになると、購買に願書を持ってきて中身をひとつずつチェックする。
封筒の裏側に書いてあるチェックリストを見ながら、周りの子みんなで一緒に。書留の速達なのか、簡易書留の速達なのか、ただの速達なのか、そこもとっても大切だ。
最後に、あの子たちが〈御中〉と書くために大きく他の紙に書いて、命名のごとく壁に貼った。(字が難しくて分からないらしいから)
iちゃん、数日前に出した簡易書留の速達が届いてないらしいねんけど、ってある子からLINEが来た夜は不安で眠れず、6時台に学校に行って控えを見た。
結局、奈良のある配達先の郵便局で他の郵便物と紛れていたことも分かってひやひやしたこともあった。
そんなこんなを乗り越えて日々動いている。
どんな子も、笑顔で送り出す。
不安だからこそ、きっと笑いかけてほしいんだみんな。
だってここが、故郷を遠くに置いてやってきた10代のあの子たちが暮らす家なんだから。
iちゃん、合格した!ほんまにありがとう!
その言葉が私にとって何よりも大きなおくりもの。
唯一親身になってくれてありがとうiちゃん!
静まり返った事務室の扉を開けて、〈敢えてわざわざ〉そこで報告してくれる大胆な子もいる。
まだこれから後半戦。
最後のひとりが笑ってくれるまで、私は絶対に一緒にいるよ。