ラ ム レ ー ズ ン

前 だ け 向 い て ろ 

いつも心で繋がりたい

高校生と話していると心が波打つ

自分が18だった頃の記憶は遠ざかっていくけれど

毎日増えていく想い出は層をなしていく

日記を書いていない間たくさんのことがあった

自由登校まであと2ヶ月、別れまであと2ヶ月

8月の末に2学期が始まり、進路を本格的に考える時期になった

昼休み、相変わらず私はみんなと楽しい時間を過ごしていた

まずは、志望理由書や志願書という高い壁にぶち当たる

大学でも野球を続ける彼らは、自分が打ち込んできたことを言葉にしたい

でも、いざ真っ白な紙を目の前にすると、ペンが進まない

想いは溢れそうなのに、言葉に変換出来ない彼ら

先生に、誰に相談してもいいって言われたから、iちゃんにお願いする、と言ってくれたことが心から嬉しかった

昼休みは、相談の時間

でも、人数が多すぎて45分じゃ到底足りない

私は、勤務が終わった後の時間を使って、1日1人ずつ徹底的に話をすることにした

空いている部屋を使って、許可をとって、扉を開けたまま、誰に見られてもよかった

彼らの想いは、話し始めると止まらず

私のMEMOはすぐにいっぱいになった

その言葉を繋げて、文章にして、想いを繋いだ

志望している大学のパンフレットは、前日に読み込んで時間を短縮出来るようにした

1人1人、話してみるとやっぱりとんでもなく熱い思いを持っている

これを伝えられないなんてもったいなさすぎる

こういうこと?

こう伝えたいんよね?

心の底にある本物を引っ張り出したかった

こんな無限の可能性、野球の能力

もう一度大きく花開いてほしい

その想いだけだった

面接の練習もした

その子が行きたい学科に合わせて質問を変えて

その子の想いがそれぞれの質問に

不器用であってもきれいにのっかるように

一緒にがんばろうって決めて繰り返した

何人か練習して、何人か志望理由書にOKが出た

私と一緒に考えたって隠さず言いなよ

そう言ってきたし、それで通ってきた

 

夕方から、ある子の練習を4日連続でしようって言っていた矢先、

その子のクラスのホームルームで、いきなり私の名前が出て、

練習禁止令が下されたから

ほんまに楽しみにしてたけど今日行けへん

悔しい

色々見てもらうのも、あかんって言われた

と言われた

 

その子のクラスは、私が普段から仲良くしている大部分の子が属しているクラス

ついに来たかー、と思った

色々な思いを持つ先生がいらっしゃることも承知の上だった

けれど私は、校長先生と副校長先生にも

こういうふうに手助けしています、

一緒に頑張りたいです。と報告していた

それはいい。ぜひよろしくね、と言われていた

 

だからこそ、私には何の話もなく

私の思いも聞かずして

彼らに一方的に私に頼るなと伝えられたことが哀しく

それはアンフェアだと思った

 

彼らからは、その日の夜一斉にLINEが来た

電話してきてくれた子もいた

先生らは、俺らとiちゃんの関係性わかってないんや

誰でもいいって言うくせになんで相手がiちゃんだとだめなんや

説明もなく一方的すぎや

 

みんなには、そう言われた限りやめておいたほうが無難だと言った

でも、私は本気だったし、今こういうふうに言われた後でも本気だよ、

応援すること諦めてないって言った

 

俺らも頑張るから、ほんまに困ったら力貸してほしいねんと言われて、もちろんだよって返した

 

面接練習が終わった子は、

こんなふうになるのおかしいやん

でも、iちゃんと話して、一気に目の前明るくなってん

ほんまにありがとう

って言ってくれた

 

それからは、応援の形を変えた

面接ノートを家で手書きで作って、ひとりひとりに渡した

面接の動画を昼休みに私が撮って、

こんな感じでちゃんと受け答え出来とるよ、こうしたらもっといいんじゃん!と励ました

 

彼らは出来る。

背中を押してほしいだけ

少し言葉が、見つからないだけ

自分の言葉で、覚えようとせずに

時間がかかってもいいから一生懸命伝えればいいよ

そう伝えて、送り出す毎日

 

面接の日の朝、終わったあと

私のLINEは忙しい

でも、報告してくれることが何よりも嬉しい

高校生の旅立ちに携われるなんて本当に幸せだ

 

先日、体育祭があって

朝から終わりまでずーっとみんなでグランドにいた

たくさん一緒に写真を撮った

 

大人との間に挟まれてしんどいのは

あの子たちも私もいっしょ

でも、芯を持って私はあの子達を堂々と応援していますといつも言い切れる自分でいたい

 

 

追伸

私はみなさんと読者として繋がっていますが

みなさんには改めて読者登録をしていただかないといけないようです···

これからも、よろしくお願いいたします*