ラ ム レ ー ズ ン

前 だ け 向 い て ろ 

大好きよ

休み明けにまたもや雷を落とされた

昨日、私が休んで代わりの人が購買に入ったら

昼休みになったら次から次に何十人も生徒が入ってきて

たいへん混乱したという

 

パンを買いに来た子もいたけれど

ほとんどが、話しに来たという子で

私が休みだと告げると男女引き上げて行ったけれど

 

本来ここは話をする場所ではなく

男子と女子も一緒にすべきではなく

導線を分けて厳しく管理すべき

生徒との距離が近すぎて

甘やかしているようにしか見えないし

私が来てからというもの

学校全体が、甘々ダルダルで

いつまでも学校がきれいにならないのも

そういうところから来ている

同じ目線に立って話すのではなく

上から厳しく指導するのが大人だと思いませんか

こんな状態で出ていく生徒の将来に

責任を持てるんですか

 

いろんなことを生徒から聞くと思いますが

まず、生徒は担任に相談するのが当然で

あなたはそういう立場ではない

仮に何かを聞いたとしても

すぐに担任に伝えるべきだし共有すべきです

だから大きな問題が起きたときは手遅れなんです

 

 

朝いちばん、叱責されて訳が分からず

 

言うだけ言って給湯室に去っていった上司を残して

朝のパンを並べるために下に降りた

 

購買の前では、いつも来てくれる女の子たちが座っていて

休みやったん、大丈夫?

どないしてん?と聞いてくれる

ごめんごめん、大丈夫

と言いながらパンを検品するも、手が震える

 

朝礼が終わって、職員室に行こうと廊下に出ると

いつもの大集団と出くわした

 

どないしてん!休みやったから

こんなことないから、おもんなかった

大丈夫か?

話したいことあるから、昼、行くわ!

 

たくさん声を掛けてくれる

 

昼休み、下に降りてパンのトレイを並べていると上司が降りてきて私の背後に立つ

 

今日はここで見させてもらいますので

と言われて寒気がした

 

昼休み、たくさんみんなが来てくれる

ひとりひとりと話して、声を掛けて

 

え、なんでおるん

なんで今日は監視付きなん

 

あの子たちが上司に言う

あなたたちに問題があるからです、

その言葉に一触即発の雰囲気になる

 

一旦お昼ごはん食べといで、と言う

 

パンはあっという間に売り切れて

生徒もごはんに行き

一旦静かになる

 

いつもこんな状態ですか

そう言われる

 

はい、そうですね

 

よくないと思いませんか

 

私が甘い、というのは見る方によっては

そう思われても仕方ないことかもしれません

改める必要がある部分もあるのかもしれません

ですが、私はあの子たちを好き勝手させているとは

自分では思っていません

あんなに自由奔放に見えても

寂しい気持ちや不安感をみんなが持っています

それを聞いて、ちょっと道が逸れそうだったら伝えます

でも、指導なんていうものじゃなく

あくまでも同じ目線に立ってずっと話してきました

私は、あの子たちと同じ目線に立つことは

絶対にやめるつもりはありません

そうでないと大事なことが見えないと思うからです

 

その訴えも届かず、説教が始まった

うなだれていると、次々にあの子たちが戻ってきて

もちろん、口論になる

 

おばさん、何なん

いっつも挨拶しても返さへんのにえらそうやな

俺らのこと、単なる野蛮人としか思ってなさそな言い方やな

どんだけ偉いんか知らんけど究極のお得意な仕事はicoちゃん苛めやん

俺らは、パン買いに来ることより

icoちゃんと話しに来てんねん

担任に話せんこと、友だちにも言えんこと、そういうの聞いてくれんのがicoちゃんやねん

親と離れてわからんこととか

何でも教えてくれんねん

おばさん誰かに本気で笑いかけたこといっぺんでもあるか

名前ひとりでも覚えてるか

応援来てくれたことあるか

誕生日祝ってくれたことあるか

頭ごなしに全部制限かけてそれが学校なんやったら

こんな学校みんなやめたるわ

1日のうちのたった1時間、ここで話して部活がんばれる、絶対勝つでってなる

それがアカンなら何も意味ない高校生やん

icoちゃんおらんかったらな、

悩んでることに気づいてもらえんと

引っ張り上げてもらえへんかった奴いっぱいおんねんで

知らんやろ

まだicoちゃんここきて3年目やけど、先輩らがここに通ってたのもおんなじ理由やねんで

まだ1年だった頃から名前で呼んでくれて、めっちゃ笑顔で話してくれて、そのまま3年なって、ここに来るのがおもろいから、元気もらえるから来てる

 

チャイムが鳴って5時間目が始まっても、勢いはやまず

かなりの状態だったけど

あの子たちの訴えを聞いて

こんなふうに思ってくれとるのか、と

胸が熱くなった

 

結局、引き締めるところは引き締めて厳しく、と

曖昧な結論を投げられて

他の先生方が入ってくださって

その場は収まった

 

とても疲れた

大きなため息をつかれて出ていかれて

ようやく、ひとりになった

 

黒板を見たら

女の子たちが描いてくれたmessageがあった