私がいる学校は、比較的自由な校風だと思う
自分が高校時代を過ごした学校と比べたら
ずっと自由だ
けれど、何をもって自由というのか
毎日考えてしまう
生徒たちの半分以上は寮で生活を送っているから
この学校がHOME
そこには、保護者は居ないから
私たち大人が責任を持って見守り続ける必要がある
シンプルに言えばこの数ヶ月
私の仕事内容は本来の業務の範疇を
大きく大きく飛び越えた
仲のいい先生方からは
カウンセラーicoと呼ばれて励まし合った
休みの日も朝から晩まで学校にいたし
夜は夜で、いつでも連絡してと言っているから
電話やLINEが飛んでくる
間違いなく、この2年は
これまでの40年の私の人生の中で
いちばん多くの人に名前を呼ばれて
多くの人の名前を呼び
数えきれない10代の心の中に入っていった時間だった
居場所がないと訴える子の多さ
無理して笑っているだけの子の多さ
家族に怯えている子の多さ
消えてしまいたいと願ってしまう子の多さ
カウンセラーの資格なんてない
けれど、助け舟を求めて差し出されるきれいな手を
誰が無視することが出来るだろう
ひとりのひとつの身体しかないから
ゆっくりしか動けなくても
先日、春休みに入った
ひさしぶりに休日らしい休日を過ごせるようになったけれど
携帯にsosが流れてこない日はない
終業式の日
仲良しの女の子がくれたのは
パープルの糸で編まれたミサンガだった
いつか大人になって羽ばたけるその日を信じて
負けへんよいつもありがと大好き
そういうミサンガ
そう言ってくれた
私がいちばん好きな色
いつかの会話の中で覚えてくれていたみたい
心に春休みはない
いつでも行くよ、そう言える自分でいるために
元気でいたい
