ラ ム レ ー ズ ン

前 だ け 向 い て ろ 

ロミジュリパン屋

 

 

前の携帯を使って写真を載せてみたら、出来た。

いったい何がいけないんだろう?

わからないからしばらくこの作戦でいく。

ついに、購買入室禁止令が出たのは月曜日の話。

いつものようにお昼になって、みんなが来てくれたんだけど首だけ突っ込んでiちゃーんと言ってくる。

ついに何か言われた?というと

ホームルームで、購買に入るなって言われた と言う。

 

嫌な予感は的中した。

前の週の金曜日、

購買であの子達といたところに

上から降りてきてしばらく観察し、また戻っていったある2名の姿を、確認していた私。

ロミジュリパン屋だね。

とあの子達には言った。

入室したら、五厘なんだって。

五厘になってもええから入りたい、というから

やめとき、と言った。

昼休みが終わり

その後も、私が特に何か言われることはなかった。

その日の彼らとの会話の中で

職員朝礼で指示があったのではなく

そのクラスだけで出た禁止令ということがわかった

またそのパターンか…

 

 

それからは、パンが売り切れたあとは

窓越しに話している。

 

購買の前のベンチにみんなは座って。

数人の女の子たちと私は中にいて。

月曜日から金曜日までの間に一度また降りて来られたけど、

何も言わずに上がっていった。

月曜日

俺らの気持ちを先生とか職員に言いたい

彼らはそう言ってきた。

水曜日

でも俺らの気持ちを言うことで、さらにiちゃんが圧かけられてしんどなるような気がする

彼らはそう言ってきた。

金曜日

何も言えへん

でも俺らはiちゃんのとこに来るから

彼らはそう言ってきた。

 

遡って木曜日、彼らが大好きで、私とも仲良しのZ先生がちょい話そや、と声をかけてきてくれた。

会議室で30分くらい話した。

 

自分もここ来て割とすぐ、生徒との距離が近いって散々言われてん。

でもな、ロボットみたいな機械的なやり取りやなくて、

おれらは血の通ったやり取りあいつらとしたいやん。

そういう時間も、学校で過ごすなかで大事やんな。

ちゃんと、やるべきことはやっとんやから、胸張っておったらええねん。

いや〜、人気者ですんません、これが私のスタイルですねんって堂々としてたらええねん。

めんどくさいこと山ほどあるし、一挙手一投足見られとるよな感じで気分悪いけど、

禁止されたってことは

ここの学校っていう世界ん中で、生徒が群がってんの見てちょっと引っかかるって思う人間がおってのことで、一般的には別に何もあかんことないんやから。

もう俺ら、人生半分終わってるんやからもっと堂々といったらええんや。

あいつら、あんだけ言われても窓越しに来るんやで

それだけ居心地がええし、

魅力があるってことや

大好きってことやん

人気者同士、明日からもがんばってこや

 

途中何回泣きそうになっただろう。

見て見ぬふりするのがいちばん楽なのに、

こうやって話しよやって言ってくれる人がいることに

どれだけ救われただろう。

 

あと29日。

ロミジュリパン屋さんで、あの子たちと最後の想い出を堂々と作りたい。