ラ ム レ ー ズ ン

前 だ け 向 い て ろ 

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日曜日の朝だけど、職場のことから

仕事の開始は8時30分、だいたい8時には出勤する

至るところの鍵を開けて必要な道具や書類を出し、時間外に起こった出来事がまとめられたPCのページを確認する

そのうえで、また新たに開ける引き出しとBOXがあることも学んだので、するすると動けるようになったことが自分でも最近の小さくても意味のあるよろこび

 

大問題の指紋認証を一生懸命している後ろで、なごやかに流れているのがテレビ、NHKの連続テレビ小説「ブギウギ」

もうすぐはじまる仕事の前に、テレビの前で数人が座ってテレビの画面に目をやるなんとも言えずあたたかい光景が好きだ

 

振り返らないと見えないからほとんど見ていないけれど、最近のストーリーは背中のセンサーで感じていた

最愛の愛助さんが息を引き取り、スズ子は赤ちゃんを出産した

愛助さんは亡くなる前にスズ子に手紙を書いていた

その時の水上くんの演技が素晴らしくて(いつも素晴らしいのだけど)目で語る俳優さんだなと心から感じた

水上くんというより岡田くんと言った方がイメージしやすい人も多いと思うけれど、色々とあって本名で今は活動されていることを母から聞いて知っていた

本名で活動すること、芸名を使うこと、芸事で生きていくひとにとっては一大事であると思う

難しい事情はさて置いて、最近の俳優さんがほぼみんな一緒に見える自分にとっては、水上くんは特別な役者さんであって、ずっと応援したい雰囲気と視線、目線を兼ね備えた人であることは間違いない

 

ドラマの中で生まれた赤ちゃんの名前が「愛子」だったことに喜びが沸き起こる

昼休みにスマートフォンを開くと母から、ブギウギの赤ちゃんの名前が愛子だったよ、とmessageが届いていた

もちろん芸名などない自分にとってはたったひとつの名前でとても気に入っている

もうひとつの候補は、「葉月」これは私が暑い8月にこの世に生を授けてもらったから

でも、苗字と並べて書いた時の美しさが断然「愛子」の方がしっくり来て際立っていたので私は42年前の真夏の葉月の日に、愛子と名付けられた

 

名前を書く時に、素敵な名前ですねと言われることが本当に多くて、心から感謝している

誰からも愛され、誰をも愛せる子に、という願いを叶えられるほどの人間ではないけれど、自分がこのひと、と感じるひととは男女問わず愛をもって関われていると思っている

もちろんその愛に終わりがある場合も、関係に変化が起こって愛が消えていくことだってあるし、生きていればそれは極自然なことだと思っている

 

幼い頃は自分のことを愛子ちゃん、愛ちゃんと呼んでいた

小学校に入学する前に母に呼ばれて、手をとって「小学校に入ったら、自分のことを『私』と言おうね。愛子はもちろん愛子だけど、そこは区別しようね」と伝えられた

うん、わかったと言って、その日から即、自分のことをわたしと呼ぶようになったらしいけれど勿論全然覚えていない

女の子の友達はけっこう自分のことを名前で呼んでいたけれど、いいなあとも思わなかったのを覚えているからそういう切り替えは早かったんだと思う

 

大人になった今でも誰かの名前は特別であって、出逢ったひとのことはなるべく下の名前で呼びたいと思っている

たったひとつのものだから