ラ ム レ ー ズ ン

前 だ け 向 い て ろ 

そのまま

開門時間に合わせて7時過ぎに家を出たけれど、開門時間よりも早く開いていたみたいでもう駐車場は埋まり始めていた

少し車の中で勉強して、そろそろ行くかと車から出て日傘をさしてゲートまで歩き、入場券を買った

入場券と一緒に買ったパンフレットを見ようとした時に、ico !と私の声を呼ぶ声が聞こえた

声のする方向を見るとマルコメ達がいた

気合いの入った青い坊主頭をしている

 

ほんまに来てくれたんやな、応援

ひさしぶりやな!と慣れた様子で私の頭をポンポンと叩くのは新3年生たち

来るに決まっとるでしょう、と言いながら20分くらい話して、がんばるわと言ってみんなで去っていった

バックネット裏に座って、躍動する姿を見た

いつも元気になる、あの子たちの姿を見ていると

職場で誰かと言葉を交わすのにも知らぬ間に神経を遣っていて疲れてしまう私だけど

やっぱり、あの子達と話しているときは全然そういう気配すらやってこない

ひさしぶりに会っても、昨日も会っていたみたいな空気に包まれて、お面みたいに笑顔を纏うんじゃなくて気づけば自然に笑っている

最終回にひっくり返して、彼らは決勝進出を決めた

彼らの底抜けの明るさと底無しの優しさは、もう同じ学校に居ない私のことさえもずっとずっと支え続けてくれる

帰って携帯を開くと何人かからmessageが来ていた

 

その中のひとりからのmessage

icoは口だけじゃない、ほんまに俺らのこと応援してくれてずっと見守ってくれてる

それが伝わるから俺らも真剣に野球やってる姿見せたいって思える

明日の決勝も来てくれるやろ

来てな

私、約束するよ明日も行くって