ラ ム レ ー ズ ン

前 だ け 向 い て ろ 

ドドド

仕事始め

あっという間の8時間だった

昼休憩になってちょっと時間が押して

だけどどうしても市役所に行かないといけない用事があって

課長にそう告げて急いで向かった

職員さんはみんなお弁当を食べていて

一斉に知らん顔をされた

 

そんな中、たったひとり駆け寄ってきてくれたのが

高校の同級生だった男の子だった

もう男の子っていう年齢でもないけど

わー!ひさしぶり!と嬉しく話した

今昼休みでヘルプで、ちゃんと出来るか自信ないけどやってみるわ!と笑顔で言ってくれて

関係機関に電話をしたり自分で調べたりして

一生懸命私の困り事を助けてくれた

 

不馴れだから時間はかかってしまったけれど

私はすごく嬉しかった

課長に、あと15分くらいかかります、ごめんなさい

とお詫びの電話をした

俺もさっき市役所行ったけん分かるよ、めちゃめちゃ混んどるよね

気をつけて帰って来て、ごゆっくりね

と言ってくださってほっとする

 

無事に私の悩みを解決してくれた彼に

本当にありがとう

知らん顔せずに助けてくれて嬉しかった

とお礼を言った

 

いやいや全然、それにしても相変わらずきれいだね

と言われ

42になるとそんなこと言えるんだ!ありがとう

と笑って市役所を後にした

 

申し訳ないけどドラッグストアに寄って

微糖の珈琲を買った

戻ってからも息つく暇もなくひーひー言って(心の中で)

16時過ぎに給湯室まで行って

朝握ってもらった赤飯おにぎりをやっと食べた

 

あっかんべーをしてみると瞼が白い

お腹が空きすぎているサインだ

生き返って、もう少し働いて家に帰った

 

しわくちゃになったみかんを持って帰った

中身はちゃんとみずみずしいままだった